2006年 10月 06日
以前リフォームを行なった住宅での事でした。 台所のガスコンロのバック壁を解体し驚きました。 石膏ボードの裏面、断熱材(グラスウール)の紙の部分が黒く焦げていました。 幸い、間柱の木部は焦げていなかったため、火災を免れたかもしれません。 建物は築30年の木造、壁の構成は、仕上げ半磁器タイル、下地は石膏ボード、 内部(外壁面)に断熱材(グラスウール)をいれてありました。 一時消防関係で問題になった壁内の火災です。詳細を調べてみました。 木材に2OO~3OO℃程度の熱を加え続けると、水分が蒸発し乾燥状態となり、同時に加熱による熱分解が起こり木材に含まれる酸素、水素などがなくなり、炭素だけが残ったΓ炭化」状態になります。 炭化した木材(通常木材の発火は45O℃)は、わずか2OO~3OO℃程度で発火する場合があります。この現象を「低温着火」といいます。 また、石膏ポードには約2O%の結晶水が含まれており、熱が加わると、その結晶水の分子が熱を外に逃がします。しかし長時間熱が加えられ結晶水が全て無くなると、熱を伝えにくい性質が失われてしまいます。(石膏ボードは燃える事はない。) 石膏ポードの断熱効果が低下し、コンロの熱が高温のまま壁内部に到達し、その熱で木部の柱等が「炭化」し、さらに「低温着火」を引き起こします。 ■ 「低温着火」が起きやすい場所 ・築1O年以上の住宅の台所で、ガスコンロ、オーブンレンジの近くの壁内 ・飲食店のキッチンで、火力の強いコンロの近くの壁内 ・天井埋め込み型照明が断熱材等で覆われている箇所 ■ 「低温着火」の防止対策 ・ガスコンロを壁から15㎝以上離す。 ・大きいナべや長時間の煮込みは壁から離れたコンロを使用する。 上記2点はナベ周りにガードを置き熱を防ぐ方法もある。 ・発熱器具の周囲の壁を触って熱くないか確かめてみる。 もし熱い場合等は、壁材を取替える等の考慮が必要。 ・発熱器具の周囲に断熱材が使われているか確認する。 断熱材を取除くか、不燃性のものと取替える。
by core1808
| 2006-10-06 05:09
| 雑談
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